産業視察
全拓工業(自動車部品)
「幸福企業」全拓工業の解説
- 主にヨーロッパの自動車メーカーに部品(エンジンシールなど)を輸出している企業
- 彰化県政府のESG企業(幸福企業)として五つ星に認定されています
- 少数精鋭化と生産性向上による利益率向上が強みで、コロナ禍前と比べて「利益率を24%から30%まで高めていて」、「売上規模よりも優れた中小企業を目指す」という理念を実践しています
全拓工業について
全拓工業は台湾の自動車部品メーカーで、高級車やスーパーカー向けのオイルシールを開発・供給しています。小規模ながらも高品質にこだわり、特にドイツの顧客との信頼関係を築いています。
全拓工業の創業者である吳崇讓は、全興集団の富裕な家庭に生まれましたが、父親の死後に家族の財産問題に直面し、わずかな株式しか残りませんでした。彼は困難な時期を乗り越え、全拓工業を高品質な自動車部品メーカーへと変えることを決意しました。彼は精密なオイルシールを開発し、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリなどの高級車およびスーパーカー向けに供給し、特にドイツ市場に焦点を当てました。
吳崇讓は従業員を家族のように扱い、充実した福利厚生を提供しました。給与の増加、年次旅行、携帯電話の支給、会社のスーパーカーの社員向けレンタル、Gogoroの電動バイク提供など、従業員の幸福に積極的に貢献しました。
彼は個人の利益を株主ではなく、従業員に還元し、レーシングカー愛好家として自社製のオイルシールを愛用しました。